飯綱町公式アーカイブ連載 飯綱町広報紙 発行日/令和3年5月31日 / 広報いいづな(令和3年6月号・第187号)
🍎 りんごの魅力、掘り起こし
第5回

印度りんごとインドのりんご!?

執筆:藤澤 充子(飯綱町集落支援員(りんごのまちづくり担当)) 飯綱町企画課・産業観光課 / いいづなアップルミュージアム
第5回 品種の物語 飯綱町広報紙 発行日/令和3年5月31日

第5回印度りんごとインドのりんご!?

執筆:藤澤 充子(飯綱町集落支援員(りんごのまちづくり担当))
広報いいづな(令和3年6月号・第187号)

印度は、日本初のオリジナル品種

日本で最初のりんご品種「印度」は明治初期に誕生しました。印度について「青森県のりんご/杉山芬氏著」には、津軽の城下町、弘前でひょっこり誕生したりんごと書かれています。明治初期は、新しい品種を生み出す研究・技術が未だ発達していなかった時代です。ひょっこりという言葉からは、蒔かれた種子から思いがけず、良いりんごが誕生した状況が想像されます。果肉はやや硬く、酸味は無く、独特の甘さを持つ印度は、昭和になると甘さを求める日本人の嗜好に合い、戦後は高級りんごとして認知され、長野県内でも多く栽培されていました。

印度の花 拡大
印度の花

ゴールド、ドルチェ、秋映に印度のDNA!

印度は日本品種の交配親として、現代にも、その血統を残しています。

ゴールデンデリシャスと印度を交配し誕生した品種に、王林、陸奥、東光があります。東光が親品種である「千秋」は、長野県生まれの「シナノゴールド」と「シナノドルチェ」、そして「秋映」の親品種です。さしずめひ孫になるでしょうか。印度の特徴を考えてみると、ゴールド・ドルチェは果実がやや長円錐形で、果肉の肌理などにも類似点があるように感じます。

印度の幼果 拡大
印度の幼果

日本生まれで、品種名はなぜ印度?

印度は名称の由来について明らかではありません。①明治8年東奥義塾教師となったジョン・イングの名前から、②イングの出身大学米国インディアナ・アズベリー大学に由来、③米国インディアナ州に留学した東奥義塾生が種子を送ってきた等の説が有力です。いずれにしても、かの国インドから名付けられたのではないようですね。

旧東奥義塾外人教師館/明治33年に再建。/2018年取材

弘前中央青果市場に並ぶ木箱の印度。/2018年取材 拡大
弘前中央青果市場に並ぶ木箱の印度。/2018年取材

インドのりんご事情とは

インドとりんごについて紹介しましょう。FAO(国連食糧農業機関)の生産データをもとに、公益財団法人中央果実協会がまとめた「世界の主要果実の生産概況:2018年版」によると、2017年の日本のりんご生産量は73万トン、インドは226万トンで、世界第5位です。意外にも日本よりも、りんご生産量が圧倒的に多いのですね。暑い気候、カレー・スパイス・紅茶等が思い浮かぶインドですが、国の北部地域がりんごの生産地です。ジェトロのインド・ニューデリー

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参考文献・参考資料

  • 『青森県のりんご/杉山芬他著』
  • 『明治期津軽地方における洋学受容の研究/北原かな子』
  • 『世界の主要果実の生産概況:2018年版』
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