飯綱町公式アーカイブ連載 飯綱町広報紙 発行日/令和3年12月31日 / 広報いいづな(令和4年1月号・第194号)
🍎 りんごの魅力、掘り起こし
第8回

所変われば、りんごの食べ方も変わる!

執筆:藤澤 充子(飯綱町集落支援員(りんごのまちづくり担当)) 飯綱町企画課・産業観光課 / いいづなアップルミュージアム
第8回 科学と食文化 飯綱町広報紙 発行日/令和3年12月31日

第8回所変われば、りんごの食べ方も変わる!

執筆:藤澤 充子(飯綱町集落支援員(りんごのまちづくり担当))
広報いいづな(令和4年1月号・第194号)

クッキングアップルというカテゴリー

飯綱町で栽培、英国のクッキングアップル1980年代末、旧三水村(現飯綱町)の村制100周年事業の一環で、イギリスの王立園芸協会(TheRoyalHoticulturalSociety)が保有するウィズリーガーデン(WisleyGarden)のりんご園から、選ばれた品種の穂木が譲渡されました。その中の一つが、ブラムリーズ・シードリングです。果皮は明るい緑色。扁平な形の果実は300g程、大きいものは600g~700gにもなります。特徴は①強烈な酸味で糖分は少ない。②加熱すると、短時間でとろとろに煮とける。③加熱後も爽やかな酸味と芳香が持続する。④ビタミンCが多いこと等です。ブラムリーは、町の働きかけもあって、毎年20㌧程生産され、概ね町内でシードルに醸造されています。町内の菓子店・料理店では、ブラムリー等の英国りんごを使った菓子や料理を提供する、英国りんごフェアも行われています。

クッキングアップルというカテゴリーりんごの歴史の長いイギリスでは、生でそのまま食べるりんごを「イーティング・アップル」又は「デザート・アップル」と言い、主にお菓子・料理専用に使うりんごは「クッキング・アップル」と言って、食べ方でりんごを使い分けています。

クッキングアップルの王様とも呼ばれるブラムリーは、当地のスーパー、八百屋など食料品店に年間に出回るりんごの4、5割を占め、何と200年近くも親しまれているりんごです。一方で、日本では、りんごは生で食べておいしいことが最重要で、生食用のりんごが中心。傷などで規格外となったりんごをジャム・ジュース類に加工しますが、料理・加工用の専用品種は、日本にはほぼ無いりんごのカテゴリーですね。

町内で栽培されるブラムリーズ・シ―ドリング 拡大
町内で栽培されるブラムリーズ・シ―ドリング
町内のカフェ/英国りんごのアップルパイ 拡大
町内のカフェ/英国りんごのアップルパイ

お菓子に、料理に、シードルに

種類が豊富なイギリスのクッキングアップルは、「アップルパイ」「アップルクランブル」といったお菓子はもちろん、肉料理に合わせる「アップルソース」や、「煮込み料理」、「ジャム」、「アップルカード」にも使われています。りんごで造ったお酒、サイダー(※シードル)も、パブでよく飲まれています。こうしたりんごの食文化を知ると、りんごの食べ方は、実に多様であることを実感しますね。近年、日本でもシードル醸造等、新たなりんご加工の取り組みが動き出しています。町内には現在、2つのシードル醸造場があり、自家製のシードルを委託醸造する農家が増加中です。

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参考文献・参考資料

  • 『りんご品種大観』
  • 『りんごのすべて』
  • 『幸福なイギリスの田舎暮らしをたずねて』
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