日本のふじ、飯綱町のふじ
第9回日本のふじ、飯綱町のふじ
東北で誕生した世界的な品種「ふじ」
「ふじ」の誕生は青森県南津軽郡藤崎町にあった農林省園芸試験場東北支場に始まります。1939年(昭和14年)、「国光」に「デリシャス」を交雑した実生の約2,000粒の種を蒔き、その半数近い個体が育成されました。戦後、東北支場は岩手県盛岡市に移転し、藤崎町で育成した個体が移され引き続き育成されました。その中から卓越した味と貯蔵性の優秀さで厳選された1個体が「ふじ」でした。1958年(昭和33年)「東北7号」として発表され1962年(昭和37年)に「ふじ」として品種登録されました。登録名は藤崎町と富士山にちなんだもので、花咲くふじ平仮名で「ふじ」が名称となりました。現在、生み出される新品種の多数の品種の親品種であり、長年、日本のりんご産業をけん引してきた偉大な品種です。世界各国のりんご産地でも多く栽培されており、「ふじ」は名実ともに世界的な品種になりました。凍霜害や褐斑病と苦難のあった2021年。2022年は豊かな実りの年になりますように。
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いち早く「ふじ」の栽培に取り組んだ長野県
昭和40年代、甘くてうまい果物を求めるようになった消費者の嗜好の動向に対して、長野県では官・民・生産者が一体となり始まった「うまいくだものづくり運動」が県内各地で推進されました。りんごは、「国光」「紅玉」から新品種「ふじ」等への更新、切り替えが進められました。主に高接ぎによって一挙更新を図り、短期で収量を得る方法がとられ、講習会も実施されました。
当初、食味は申し分ないが、着色しにくい・裂果・粗皮病等、栽培の難点からか、「ふじ」への更新はあまり進まなかったようです。関係者が実験的に地獄谷の猿に「国光」と「ふじ」を食べさせたその結果、猿も「ふじ」を好んだことから、生産者に早く「ふじ」に切り替えよと呼びかけたエピソードも伝わっています。
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飯綱町産サンふじを分析した結果!
2021年、長野県立大学中澤弥子教授、長野県工業技術総合センター山﨑慎也研究員による、飯綱町と全国5か所の名産地の同等級サンふじの成分分析により、飯綱町産サンふじの美味しさが、その数値デ―タから明らかになりました。
名だたる産地の同等級のサンふじを比較対象として、飯綱産サンふじはシャキシャキとした食感で、糖度は高く、酸度も高い。その甘酸のバランス・度合いは、人の味覚が美味しいと感じる高いポイントを示しました。これはまさに、この土地と気
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参考文献・参考資料
- 『品種改良の日本史・鵜飼保雄他』
- 『果樹生産地域の構成・内山幸久』
- 『りんごを拓いた人々・斎藤康司』
- 『リンゴの歩んだ道・富士田金輔』