小粒りんご、活用に広がり
第19回小粒りんご、活用に広がり
メイポールは 花も果肉も濃赤色
花も果皮も果肉も赤い、りんご品種「メイポール」は、りんご畑に受粉樹として植えられ、果実は実っても落下したままで、その多くは使われていませんね。りんごの赤い果皮には、赤色の成分=アントシアニンが多く含まれていて、果肉の赤いりんごは、果肉にもアントシアニンが多く含まれています。この赤い色素の元となる成分のアントシアニンは、人の生体調節機能に関与する食品成分であるポリフェノールの一種です。
近年、インパクトのあるりんご新品種が求められるなか、メイポールを交配親にした「赤果肉りんご」の新品種育成が行われています。信州大学農学部では、つがるとメイポールを交配した「ハニー・ルージュ」、ふじとメイポールを交配した「レッド・センセーション」等を育成しました。ともに調理・加工に向く品種で、菓子やシードルの原料として期待されています。
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ジュースに ジャムに 菓子に
りんごのアントシアニンは、ジュースやジャムに加工しても、その赤い色素が残ります。メイポールは赤い果肉を活かしたジャム・ジュースの製造が可能で、町内農産物直売所では濃赤色のジャム・ジュースが見られます。農産物加工組合「チアさみず」では、メイポールのジャムを焼き菓子に入れた「メイポールさんど」を製造しています。過去には県の「信州味のコンクール」で入賞しており、①味がおいしい。②使われていないりんごを活かした。この2つが受賞の主な理由と言います。
りんごの持つ特徴を活かした独自性のある加工品は、りんごの町ならではのものですね。多様なりんごを創意工夫して造られた加工品は、この町を訪れる人々に、更なるりんごの魅力を伝えることでしょう。
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クラフトビールやシードルにも
2024年1月末、埼玉県川越市のCOEDOブルワリーから、飯綱町産のメイポールの糖蜜液を使ったクラフトビールが発売され注目を集めました。使われた糖蜜液は、信州大学工学部の特許技術を使って、飯綱町の三本松農産物加工施設で製造されたものです。ビールは、ほのかにりんごの香りがあり爽快さを感じる味わい。大変に好評で、町内の農産物直売所や、ブルワリーのオンラインショップでは既に完売しています。
メイポールは近年、飯綱町や県内の複数のシードル醸造所で、シードルの原料として使われ始めています。町内の醸造所によると、メイポールを使ったシードルは、爽やかな酸味がりんごの果実味を引き立てる味わいが特徴的と言います。多様なシードルがあるなか、ロゼ色や赤色のシードルは目を引き、色合いにもりんごの個性が活きていますね。
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参考文献・参考資料
- 【取材協力/北信五岳シードルリー㈱さみず農産物加工組合チアさみず㈱サンクゼール】【メイポール果実画像提供/eclipseplus】
- 『りんごポリフェノール抗酸化読本:アサヒグループ食品』
- 『リンゴの絵本:農文協』
- 『全国農業新聞2014.9.26記事』
- 『ながの地域りんご物語』